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2020.4.1

【配偶者居住権】2020年4月1日以降に開始した相続については「配偶者居住権」に関する規定が適用されます!

【配偶者居住権】2020年4月1日以降に開始した相続については「配偶者居住権」に関する規定が適用されます!

平成30年民法改正により新たに整備された「配偶者居住権(民法第1028条~第1041条)」について、2020年4月1日より施行されました。配偶者居住権以外のその他の改正点を含む概要については、法務省のパンフレット「相続に関するルールが大きく変わります」をご参照ください。

この「配偶者居住権」について、もし要件に合致し「配偶者(長期)居住権」を取得することが出来れば、被相続人(亡くなった方)の配偶者にとって居住建物の所有権を獲得することなく、(原則)「終身」にわたって住み続けることが出来るため、居住の不安は和らぎ、また遺産総額の居住建物以外の財産を承継できる可能性が高くなることに繋がるため、従来(2020年3月31日以前に発生したご相続)の場合よりも、「有利」になります。

 

この「配偶者居住権」について抑えておくべきポイントは以下の3つです。

①相続開始時点において被相続人が所有する「建物」に居住している場合に、遺産分割又は遺贈ないしは審判により取得。

②被相続人が相続開始時点において、配偶者以外の第三者と共有していた場合には、配偶者居住権は取得できない。

③居住建物の所有者が、被相続人の配偶者に対して「配偶者居住権の設定の登記」を備える義務を負う。

 

なお、「配偶者居住権」に関する該当条文(改正後の民法)は以下の通りです。全部で「14条」あります。

 

『第八章 配偶者の居住の権利

第一節 配偶者居住権

(配偶者居住権)

第千二十八条 被相続人の配偶者(以下この章において単に「配偶者」という。)は、被相続人の財産に属した建物に相続開始の時に居住していた場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、その居住していた建物(以下この節において「居住建物」という。)の全部について無償で使用及び収益をする権利(以下この章において「配偶者居住権」という。)を取得する。ただし、被相続人が相続開始の時に居住建物を配偶者以外の者と共有していた場合にあっては、この限りでない。

一 遺産の分割によって配偶者居住権を取得するものとされたとき。

二 配偶者居住権が遺贈の目的とされたとき。

2 居住建物が配偶者の財産に属することとなった場合であっても、他の者がその共有持分を有するときは、配偶者居住権は、消滅しない。

3 第九百三条第四項の規定は、配偶者居住権の遺贈について準用する。

(審判による配偶者居住権の取得)

第千二十九条 遺産の分割の請求を受けた家庭裁判所は、次に掲げる場合に限り、配偶者が配偶者居住権を取得する旨を定めることができる。

一 共同相続人間に配偶者が配偶者居住権を取得することについて合意が成立しているとき。

二 配偶者が家庭裁判所に対して配偶者居住権の取得を希望する旨を申し出た場合において、居住建物の所有者の受ける不利益の程度を考慮してもなお配偶者の生活を維持するために特に必要があると認めるとき(前号に掲げる場合を除く。)。

(配偶者居住権の存続期間)

第千三十条 配偶者居住権の存続期間は、配偶者の終身の間とする。ただし、遺産の分割の協議若しくは遺言に別段の定めがあるとき、又は家庭裁判所が遺産の分割の審判において別段の定めをしたときは、その定めるところによる。

(配偶者居住権の登記等)

第千三十一条 居住建物の所有者は、配偶者(配偶者居住権を取得した配偶者に限る。以下この節において同じ。)に対し、配偶者居住権の設定の登記を備えさせる義務を負う。

2 第六百五条の規定は配偶者居住権について、第六百五条の四の規定は配偶者居住権の設定の登記を備えた場合について準用する。

(配偶者による使用及び収益)

第千三十二条 配偶者は、従前の用法に従い、善良な管理者の注意をもって、居住建物の使用及び収益をしなければならない。ただし、従前居住の用に供していなかった部分について、これを居住の用に供することを妨げない。

2 配偶者居住権は、譲渡することができない。

3 配偶者は、居住建物の所有者の承諾を得なければ、居住建物の改築若しくは増築をし、又は第三者に居住建物の使用若しくは収益をさせることができない。

4 配偶者が第一項又は前項の規定に違反した場合において、居住建物の所有者が相当の期間を定めてその是正の催告をし、その期間内に是正がされないときは、居住建物の所有者は、当該配偶者に対する意思表示によって配偶者居住権を消滅させることができる。

(居住建物の修繕等)

第千三十三条 配偶者は、居住建物の使用及び収益に必要な修繕をすることができる。

2 居住建物の修繕が必要である場合において、配偶者が相当の期間内に必要な修繕をしないときは、居住建物の所有者は、その修繕をすることができる。

3 居住建物が修繕を要するとき(第一項の規定により配偶者が自らその修繕をするときを除く。)、又は居住建物について権利を主張する者があるときは、配偶者は、居住建物の所有者に対し、遅滞なくその旨を通知しなければならない。ただし、居住建物の所有者が既にこれを知っているときは、この限りでない。

(居住建物の費用の負担)

第千三十四条 配偶者は、居住建物の通常の必要費を負担する。

2 第五百八十三条第二項の規定は、前項の通常の必要費以外の費用について準用する。

(居住建物の返還等)

第千三十五条 配偶者は、配偶者居住権が消滅したときは、居住建物の返還をしなければならない。ただし、配偶者が居住建物について共有持分を有する場合は、居住建物の所有者は、配偶者居住権が消滅したことを理由としては、居住建物の返還を求めることができない。

2 第五百九十九条第一項及び第二項並びに第六百二十一条の規定は、前項本文の規定により配偶者が相続の開始後に附属させた物がある居住建物又は相続の開始後に生じた損傷がある居住建物の返還をする場合について準用する。

(使用貸借及び賃貸借の規定の準用)

第千三十六条 第五百九十七条第一項及び第三項、第六百条、第六百十三条並びに第六百十六条の二の規定は、配偶者居住権について準用する。

第二節 配偶者短期居住権

(配偶者短期居住権)

第千三十七条 配偶者は、被相続人の財産に属した建物に相続開始の時に無償で居住していた場合には、次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める日までの間、その居住していた建物(以下この節において「居住建物」という。)の所有権を相続又は遺贈により取得した者(以下この節において「居住建物取得者」という。)に対し、居住建物について無償で使用する権利(居住建物の一部のみを無償で使用していた場合にあっては、その部分について無償で使用する権利。以下この節において「配偶者短期居住権」という。)を有する。ただし、配偶者が、相続開始の時において居住建物に係る配偶者居住権を取得したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し若しくは廃除によってその相続権を失ったときは、この限りでない。

一 居住建物について配偶者を含む共同相続人間で遺産の分割をすべき場合 遺産の分割により居住建物の帰属が確定した日又は相続開始の時から六箇月を経過する日のいずれか遅い日

二 前号に掲げる場合以外の場合 第三項の申入れの日から六箇月を経過する日

2 前項本文の場合においては、居住建物取得者は、第三者に対する居住建物の譲渡その他の方法により配偶者の居住建物の使用を妨げてはならない。

3 居住建物取得者は、第一項第一号に掲げる場合を除くほか、いつでも配偶者短期居住権の消滅の申入れをすることができる。

(配偶者による使用)

第千三十八条 配偶者(配偶者短期居住権を有する配偶者に限る。以下この節において同じ。)は、従前の用法に従い、善良な管理者の注意をもって、居住建物の使用をしなければならない。

2 配偶者は、居住建物取得者の承諾を得なければ、第三者に居住建物の使用をさせることができない。

3 配偶者が前二項の規定に違反したときは、居住建物取得者は、当該配偶者に対する意思表示によって配偶者短期居住権を消滅させることができる。

(配偶者居住権の取得による配偶者短期居住権の消滅)

第千三十九条 配偶者が居住建物に係る配偶者居住権を取得したときは、配偶者短期居住権は、消滅する。

(居住建物の返還等)

第千四十条 配偶者は、前条に規定する場合を除き、配偶者短期居住権が消滅したときは、居住建物の返還をしなければならない。ただし、配偶者が居住建物について共有持分を有する場合は、居住建物取得者は、配偶者短期居住権が消滅したことを理由としては、居住建物の返還を求めることができない。

2 第五百九十九条第一項及び第二項並びに第六百二十一条の規定は、前項本文の規定により配偶者が相続の開始後に附属させた物がある居住建物又は相続の開始後に生じた損傷がある居住建物の返還をする場合について準用する。

(使用貸借等の規定の準用)

第千四十一条 第五百九十七条第三項、第六百条、第六百十六条の二、第千三十二条第二項、第千三十三条及び第千三十四条の規定は、配偶者短期居住権について準用する。』

 

「配偶者が配偶者居住権を取得する」という内容を含む遺産分割協議書の作成についてのご相談も、お気軽に「行政書士法人エベレスト」へご相談下さいませ。

コラム執筆者

野村 篤司
野村 篤司(のむら あつし)
大学在学中、19歳で行政書士試験に合格。大学卒業後は名古屋市内の大手司法書士法人へ新卒で入社、相続専門チームに配属され「専門相談員」として遺産整理業務に多数従事。4年2カ月の実務経験を経て、27歳7か月で「行政書士事務所エベレスト」として独立開業。2018年9月現在で累計相続手続き相談実績は単独で1000件を突破し、現在は「オンライン相続手続き相談ポータルサイト 相続シェルパ®」をリリース。以来、業務提携士業に対して「遺産整理ノウハウ」を全て提供しつつ、オンライン上で相続人らの悩みに解決し、その相談及び回答データを「ビックデータ」として「相続AI®」(チャットボット)の開発を行うリーガルテック事業へ挑戦中。その他、外国人に特化した有料職業紹介事業「エベレストキャリア™」や中小企業庁認定創業スクール「起業シェルパ®」運営などを展開。「エベレストグループ」として「税理士法人エベレスト」「社会保険労務士法人エベレスト」「司法書士法人エベレスト」を構え、「売上0(ゼロ)」からのスタート後3年でグループ年商1億円超を達成。趣味では登山サークルを自ら創設し、観光庁表彰「第2回若者旅行を応援する取り組み表彰」奨励賞受賞、NHK「クローズアップ現代」、「おはよう日本」、「にっぽん百名山」など多数メディア出演。

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